30㎡の専有部に、ミニキッチン・トイレ・洗面を完備。さらに、4人分の作業デスクと、接客スペースも確保できる
両サイドの開口部から採れる、ひそやかな明かり。室内に入り込んだ扉の赤が印象に残る
薬院駅から天神に抜ける道の途中、今泉にあるこちらの建物。
店舗・オフィス・住宅が混在する、ミニコンプレックスビル
一際目を引く朱色の外観に、ピンとくる方も多いかもしれません。
晴れた日の黄昏刻。建物自体に、沈む夕日が重なって見える
平成26年に大規模改修し、現在の姿になりました。
建物名が記されたネオンサイン
ゆとりのあるエントランス
レトロなあたたかみを残す階段
素材そのものの色味も活かし、朱色とグレーで構成された共用部。細部まで統一されたデザイン性を見ることができます。
(外部のデザインを手がけられた建築家はこちら)
ガラスとスチール
塗装とコンクリート
防火扉もマットなグレーに
共用部サイン。ブルーが全体のアクセントに
今回ご紹介するのは、事務所としてプランニングされた1R。シンプルながら、必要最低限の設備が整えられたお部屋です。
廊下一番奥、突き当り
床はライトグレーのPタイル。共用部とのコントラストがカッコイイ
自然光が優しく回り込む室内
塗装、タイル、クロス……同じ色調の異なる素材が、光の表情を切り替える
30㎡と聞くと、手狭な印象があるかもしれませんが、このプランだとデスクを4つ置くことも十分可能。
東側の梁の高さは1980。西側は配管までが1750、梁までが1820(参考)
例えば、バルコニー側にデスク(600 ✕ 1000)、玄関側にちょっとした打合せスペースを。その間を棚やシェルフでゾーニング、なんていかがでしょう?
シェルフで区切っても、南北に取られた開口部から光が採れるので暗さは感じません。
バルコニーからの眺望は望めませんが、その変わりこちらの建物……
入居者専用の共用テラスがあるんです。息抜きや気分転換をしたいときは、ワンフロア上の4階へ。空をぼうっと眺めたり、風や陽ざしに癒やされたり。。備え付けのカウンターで、コーヒー片手に入居者同士でちょっとおしゃべり、というのもいいですね。
歩いて一分圏内には、カフェやレストラン、バーなどの飲食店はもちろん、パン屋や服飾雑貨のショップ、銭湯も。お風呂がなくても泊まり込んで頑張れますよ(笑)
近くには、昼はランチ、夜はお酒が楽しめるカフェ
隣のビルには、バーやビストロ、アパレルなど
福岡では数少なくなった銭湯。16時〜23時まで入湯できる
これからの季節は桜がキレイな今泉公園
薬院にも天神にも5分ほどという抜群の立地性。
それでいてこの費用はかなりお手ごろ。業種は要相談になりますが、「遊ぶように仕事する」。そんなライフスタイルにピッタリの環境です。
写真・文:いしだ